「災害後の災害」に対応するために。

熊本地震で被災された皆様に、お見舞い申し上げます。

 

ひと月が経ちました。あるメディアで気になる記事がありました。
「応急危険度判定で『危険』とされた家屋でも、避難所よりはマシで愛着もあるから離れられない・・・といって自宅に戻る人が多い」というものでした。複雑な気持ちになりました。

 

住宅センターのメンバーも数人、東京都の被災建築物応急危険度判定員として登録しています。

 

この応急危険度判定の目的については、「地震により多くの建築物が被災した場合、余震等による建築物の倒壊、部材の落下等から生ずる二次災害を防止し、都民の安全の確保を図るため・・・」という判定員手帳の応急危険度判定要綱文が、一番的確な「判定の目的」といえるでしょうか。

 

やることは、震災直後に判定員達が被災建築物をまわり、マニュアルに基づきそれぞれの建物の「安全性を応急的に」検査するのです。
■赤色のA3用紙で「危険」の場合=その建物には入らないこと
■黄色で「要注意」の場合=立ち入りには十分注意すること
■緑色で「調査済」の場合=建物は使用可能
となっています。

しかし・・・新潟中越地震の際、応急危険度判定がなされ何日か過ぎた頃、住宅相談員として現地へ行きましたが、この用紙が意外とクセモノでした。

 

(写真:応急危険度判定協議会HPより抜粋)

住宅を調査し、住民の相談に応じる仕事だったのですが、当初の判定で緑色「調査済」(安全)だったはずの建物が余震で「要注意」に近くなっていたり、黄色の要注意が「危険」レベルに達していたり・・・。 参加したチームでも話題になっていました。12年近く前ですが、あの時も余震が多くて、右往左往していました。


おそらく阪神の震災以後、応急危険度判定を整理した際「とりあえず二次災害を防ぐ」ということがクローズアップされ、余震によるレベル変化にどう対応するか? までは後回しになったのかもしれません。この流れについては、よく理解できます。

めちゃくちゃな状況では、まず自らの身の安全さえ保障されません。


日常の理解を超えた状況になるわけですから、応急危険度判定は必要なのです。

そこで判定しているのは「今、何が危険で、何からどう、身を守るか」です。

ですから、危険判定の建物には入らないでください。

 

 

・・・また、危険度判定と、罹災証明に関わる全壊・半壊などの判断は異なります。

 

危険度判定の三色用紙は、あくまで「取り急ぎそこが危険かどうか?」を知らせるもので、罹災証明などの「該当する建物がどのくらい壊れているか?」を判定するものではないのです。

 

簡単に言えば、自宅が壊れてなくとも隣の家や電柱が倒れ掛かっていたりして、そこにいたら危険かどうか? を見極めるものという感じです。


検証不足のメディアや、危険を煽る商売の広告は、いつも派手な現場好むようです。

本来は「援助を必要とする、目立たない被災者にスポットをあてる」など、「災害後の重要性」に注目してもらいたいものです。

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